Prospect gifting

そのまま読むと「見込み客に何某かの贈り物をする。」みたいなことだろうと推測できますが、先ずはDescriptionから読んで行きます。

Send personal gifts or incentives to engage prospects and entice them to meet. Generate meetings at scale and send one-to-one gifts to important clients.

に対しては、

見込み客に対して「貴方だけに」的な贈答品を送ったり、或いは考えを伝えることで、気持ちを引きつけて面談に応じるように促します。更には、大がかりなな会合を開き、重要な顧客に対して個別に贈答品を手渡します。

といったところでしょう。

 

“incentives”というと、営業の世界では「売り上げ達成に対する報奨金」を意味するのですが、見込み客に対して、お金をいきなり贈ることは流石にないでしょう。

 

ただ、グローバル某社が特定の製品ラインの見込み客に対して、「貴方だけに」を装った物品を用意して届けさせていた時期がありました。そんなことをしても無駄だろうと思っていましたが、国や地域によっては効果があるのかもしれません。

 

また、私個人の経験としては、毎年今頃の時期になると名前入りの手帳を贈ってくれる取引先がありました。個人的にも親しかったので断れなかったのですが、何となく受け取り難かったことを覚えています。

 

続いてTypical Functionalityは、

Personalized gifts
(「貴方だけに」を装った贈答品)
Scheduling ability
(スケジュール機能)
Handwritten or electronic note-sending
(手書き又は電子メモも併せて届ける)

といったニュアンスだと思います。


以上を踏まえて、

の一つ目に挙がっているAlyce社さんの製品/サービスを見て行きます。

 

同社のwebsiteのtitleタグでは、

Alyce: Corporate Gifting Platform

つまり、

法人向け贈答品のプラットホーム

と言っていて、更には、

Alyce is more than a gifting platform, we're your RevGen platform. Send, measure and share the impact your gifting is making across your customer lifecycle.

なので、

Alyce は単なる贈答品のプラットフォームではなくて、貴社の売り上げ拡大の為のプラットフォームなのです。だから、貴社が見込み客に贈答品を送ることで取引全体にどのような影響をもたらすかを計り、その結果を担います。

としましたが、少し盛り過ぎかもしれません。

 

尚、ここで引っ掛かったのは“RevGen”ですが、Salestechでの話ですから“Revenue Generation”だと理解しました。

 

また、製品紹介(Platform Overview)では、

Gifting that's personal.
Alyce helps your team pick the right gift better than anyone else. The curated gift marketplace of over 30,000 items makes it easy to send personalized gifts that create more double-takes.Our human-assisted research saves you time and puts your best foot forward.

Thoughtful by design.
We obsess over the details of thoughtful gift experiences, so you don't have to. Alyce takes care of everything, including logistics, required gift follow-up, and actionable campaign insights.

Relevant at the right time.
Our app integrations deliver relevant gift experiences at scale. Send the right business gift instantly from your favorite marketing and sales software. Automate outreach while still personalizing the outcome.

Gifts that deliver results.
Alyce gives you everything you need to deliver an extraordinary gift experience while managing your teams, tracking results, and optimizing your strategies. Recipients will know you invested in them, and you'll know when they respond.

と説明していますが、少々長過ぎるので大幅に簡単化&要約すると、

弊社並びに弊社スタッフが、贈答品選びをお手伝いをさせていただきます。品物の選択や送付は、現在使っておられる各社システムから行っていただけますし、結果を把握することもできます。

といったところでしょう。

 

あくまで一般にですし、業界、業種、会社によって違うことは当然ですが、このような贈答品文化は日本では余り見かけないものの、代わりに中元・歳暮の習慣があります。

 

私が勤めていた会社だと、営業部門の各担当者が送付先リストをExcelで作成して、部門で数を調整して、経理責任者の確認を経て総務担当に渡します。

 

いつ頃までだったかも忘れましたが、総務のスタッフは、そのリストを百貨店の複写式指定用紙に手書きで転記して、店舗まで持って行っていたことを覚えています。

 

流石に今は電子化されているでしょうが、社内システムで過去の送付状況の確認や今年度の取引実績との対比しながら送付が出来るシステムなら便利ですし、細かな「作業」の塊である営業部門の仕事を少しでも簡略化することにも意味が有ります。

 

ところで、今回も思ったことなのですが、同社に限らず多くの会社でやたらと「当社の製品はプラットホームである。」と言っています。そう言えば、一時期、起業家のためのワークスペース提供会社として話題となったWeWork社のCEOは、

ウィーワークは会社ではなく「プラットフォーム」だった。ウィーワークは「ネットワーク効果」を享受するだろう。

とか言っていたことが、

に書かれているのですが、同時に、

オフィスレンタルの会社には特段デジタルな部分はなく、ネットワーク効果も、あったとしても弱かった。

という見方がされていて、実際に同社は先月に破産申請してしまいました。

 

ベンチャーキャピタルから投資を受けたり、メディアから取り上げて貰うには、プラットホームとかAIとかをいう言葉を散りばめる必要があるのかもしれませんが、日本人である私の目からは単に大風呂敷を広げているだけにしか見えません。

 

ただ、逆に、そのようにしながら早く会社を大きくする位でないと、勝って行けないということなのかもしれません。